母は二次元に恋をする
様々な現実から目をそむける為の妄想ブログ
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らいだったりみかだったり

Author:らいだったりみかだったり
ドクターストップかかって現在断酒中。
鎖骨がきれいな眼鏡男子が好き(二次元に限る)。
よく勘違いされるが腐ではない。

好きなゲームはFEシリーズ、英雄伝説シリーズとかなんか色々。
最近は主にコミPo!でマンガ作って遊んでます。



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閃の軌跡



閃の軌跡Ⅱ



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思ったより早く書けたし
あげてみることにしました。
前回の続きです。

書いててすげー恥ずかしかったよ。
正直パス制にしようかと思ったよ。
時期も、クリスマス前の話のつもりなので、今あげるのは季節的にどうよってかんじではあるんですけどね。


なんか、何の気なく書き始めたんですが、「笑の兄離れ」というお題で、三部構成、しかも友人と合作になってしまいました。
次の話ももう〆まで思いついてて、書き始めています。
どんだけ暇なんだ私。

いや、昼間はそれなりに忙しいですよ?
コーラスとか、コーラスとか、委員とか、コーラスとか。
本番来週だし。

でも、今思いついた話、書かないと、多分志波SS書けない。
私、1度に2つ以上のこと考えられないから。
なので、次の話も間をおかずにあげられると思います。

それからお誕生日用志波SS書きます。
あと、佐伯でクリスマスの話が書きたいなあ・・・・・。
でも、コミュノベがクリスマスの話だったから難しいかもな・・・・・。


まあ、前回読まれた方、よければどうぞ。





「本当にごめんね。心配かけて。あと・・・・いっぱい迷惑かけて・・・。」
伊東笑は放課後の喫茶店に呼び出した、友人の藤咲茜に頭を下げた。

笑はずっと、茜の兄である藤咲隆に憧れを抱いていた。
だが、隆に恋人がいることを、笑は知ってしまった。
そのことを、茜はずっと気にしていたのだった。

「ううん!!全然!!気にしないで!!私も、知ってて何も言わなかったんだし・・・。私のほうこそ、ごめんね?」
茜は笑に頭を下げた。
「ううん!それは仕方ないよ!それより、これからも、こうやって一緒に遊んでくれるかな?」
笑は茜の顔を覗き込んだ。
「もちろんだよ!!当たり前じゃない!!」
茜は満面の笑みで答えた。

「でも、よかった。笑ちゃんが思ったより元気そうで。」
茜は安堵の表情で言った。
「うん。あの後、お兄ちゃんの友達に色々話聞いてもらったらすっきりしたんだ。」
笑ははにかんだ笑顔で言った。
「ふーん。」
茜は首をかしげた。
「その人とは何もないの?」
「え?」
笑はきょとんとして首をかしげた。
「ほら、よく失恋を慰めてもらって恋に発展とかあるじゃない?」
笑いながらそう言って、茜は紅茶を口に含んだ。
「あはは。それはないよー。その人、私のこと二言目には色気がないって言うんだもん。いっつも子ども扱いするし。」
笑は笑った。
「そうかなー。笑ちゃんってかわいいし、女の子ってかんじだし。私が男だったら絶対好きになってるけどなー。」
「本当?ありがとう!茜ちゃんにそういわれるとうれしい!」
笑はにっこり笑った。


茜としばらく遊んで、笑は帰路についた。
12月の風が肌を差す。
笑はマフラーに顔をうずめ、身震いした。

一人で歩いていると、ふと、茜の言葉がよみがえった。

『よく失恋を慰めてもらって恋に発展とかあるじゃない?』

「ないない。絶対ありえないよ。」
笑は苦笑した。

士奈尚也。
笑の兄である義行の親友で、二人の幼馴染である彼は、失恋した笑を慰めてくれた人だ。
小さいころから、兄と一緒になって自分を守ってくれていた。
口は悪いがやさしい人だ。
いつも兄の後を追っていた笑にとって、常に兄の隣にいた尚也は、兄と同じような存在だった。

そんな人に今更恋心を抱くことなんて、できるはずがない。
自分はもちろん、尚也だって、自分のことを妹以上に思っているはずがないのだから。


「はー。やっと終わった!お疲れさまー。」
「お疲れさまー」
吹奏楽部の部員たちが口々に言い、片づけをはじめた。

笑は吹奏楽部に所属している。
普段はそうでもないが、演奏会が近くなると、どうしても練習で帰りが遅くなる。
駅までの道のりは、他愛のない話をしながら部活の友達と歩く。
しかし、駅に着くと、それぞれが散り散りになり、笑は一人になる。
笑は義行にメールをした。
『これから帰ります。』
以前、部活で遅くなった日に、変な人に後をつけられたことがあったため、帰りは必ず電車に乗る前に兄に連絡をするように言われている。
あまり遅い場合は兄が迎えに来てくれるが、ほとんどの場合、兄は夕食の準備で忙しい時間のため、一人で帰ることの方が多い。


家の最寄り駅で電車を降りると、笑はキョロキョロと周りを見た。
変な目で自分を見ている人がいないか。
自意識過剰と言われても、そういうことがあると確認しないではいられない。


もう、自分の身は自分で守らないと。
いつまでもお兄ちゃんに守ってもらう小さな女の子じゃないんだから。
何よりも、もう、お兄ちゃんに私のことで時間を割かせるわけにはいかない。


ちゃんと話してもらったわけでもないし、紹介されたわけでもない。
でも、兄の態度から、笑はなんとなく気づいていた。
兄に、大切な人ができたということを。

兄の幸せを思わないわけではない。
それでも、ずっと自分を守ってくれていた兄が、突然自分から離れてしまうことを素直に喜べなかった。

見てみたいけど、会いたくない。

それが今の笑の、正直な気持ちだった。


「笑。」
笑が改札を出ると、自分を呼ぶ声が聞こえ、驚いて顔を上げた。
「あれ?なおにい。どうしたの?」
そこに立っていたのは尚也だった。
笑はきょとんとした顔で尚也を見た。
「どうしたってことはないだろ。迎えに来たんだよ。」
「なんで?」
笑は首をかしげた。
「なんでって・・・・。なんか、この間変なヤツに後つけられてたってヨシから聞いたし、ヨシはメシ作ってるから行けないって言うし、ちょうど、ヨシんちにいたから、わざわざ迎えに来てやったんだよ。」
「ああ、あれはもう大丈夫だよ。お兄ちゃんが説得したらわかってくれたって言ってたもん。」
笑はにっこり笑った。
「説得・・・・・ね・・・・。」
きっとその相手はそうは思っていないだろう。
義行の気の短さと過保護ぶりは誰よりも尚也が一番よく知っている。
笑に付きまとう男に対して冷静に「説得」なんてできるとは思えない。
一体どんな説得をしたのやら。
尚也は苦笑した。

「まあ、いいや。ほら、行くぞ。」
尚也が歩き出すと、笑は「うん」と言って、尚也の服のすそを引っ張った。
それを見て、尚也は立ち止まると、笑の左手をとり、自分の右腕に絡めた。
「ここ、つかまってろ。」
「え?」
「その方が、いざというとき守りやすいだろ。」
「大げさだなぁ。」
笑は笑いながらも、尚也の腕に寄り添った。

「これから、帰りはヨシじゃなくて俺に連絡しろ。可能な限り迎えに来てやるから。」
「え?なんで?」
笑は首をかしげて、尚也を見上げた。
「何でってことはないだろ。ヨシはこの時間忙しいって言うから、代わりに迎えに来てやるって言ってんの。」
「別にいいよ。なおにいだって忙しいでしょ?バイトだってあるし。」
「平日はそんなに入れてないから別に気にしなくていい。」
「でも・・・。」
「いいから言うこと聞いとけ。でないと、お前の学校の校門の前で待つぞ。」
尚也はにやりと笑い、笑を一瞥した。

笑の学校は女子高だ。
尚也が校門の前で待っていたら、目立つことは間違いない。
ただでさえ、尚也の外見は目立つ。
周りの友達から、何を言われるかわからない。

「そ、それはいやかも・・・・。」
笑は苦笑した。
「だったら、ちゃんと帰りに連絡しろよ。」
「う、うん。」
笑はうなずくと、自然と笑みがこぼれた。

尚也が来てくれた。
それだけで、さっきまでの不安は、なくなっていた。


その日から、毎日のように尚也は駅の改札まで笑を迎えに来るようになった。
おかげで笑は、帰り道で不安を感じることはなくなった。
駅から家まで、たった10分程度の道。
尚也とすごせるその時間は、笑にとって、徐々に特別な時間になっていった。


「笑、土曜日って、暇か?」
いつもの帰り道、尚也が笑に聞いた。
「土曜日?うん。予定は入ってないよ?」
「新しくできたアウトレットモール、行きたいって行ってただろ?連れて行ってやるよ。」
「え?でもなおにいバイトは?」
「入れてないから誘ってるんだろ。」
「ほんと?じゃあ、行きたい!」
笑は満面の笑みで答えた。
「ああ、じゃあ、土曜日バイクで迎えに来るから、スカートは履くなよ。」
「はぁい。」
笑はうれしそうに返事をした。

こうやって尚也とバイクででかけることが増えるなら、もう2本くらいジーンズを買った方がいいかもしれない。
服装もがらりと変わることになりそうだ。
お小遣い足りるかなと思いながらも、笑の口元は自然と緩んだ。



「今日はありがとう。すごく楽しかった。」
笑は尚也にヘルメットを渡した。

約束どおり、尚也は土曜日に笑をアウトレットモールに連れて行ってくれた。
二人で、笑がバイクに乗るときに着れそうな服を選んで回った。
丸一日一緒にすごしたのに、時間はあっという間に感じた。

「ああ。また、行きたいところあったら言えよ。連れて行ってやるから。」
尚也は笑からヘルメットを受け取ると、後部のフックに取り付けた。
「ほんと?」
「ああ、できる限り空けるから。」
「うん。じゃあ、行きたいところ考えておくね。」
笑は尚也に笑顔を向けた。
「あのさ、笑。」
「ん?なに?」
「お前さ、まだ・・・・その・・・・。この間の・・・・・。」
尚也は言いにくそうに口ごもった。
「ん?どうしたの?」
笑は首をかしげた。
「・・・・・いや、なんでもない。今日、楽しかったなら、それでいいんだ。」
「うん。すごく楽しかったよ。今日は本当にありがとう。」
笑は満面の笑みで答えた。
尚也はそれを見て、ほっとした顔をした。
「ああ、疲れただろうから、今日は早めに寝ろよ。」
そう言うと、尚也は笑の腕を引き寄せ、笑の額に唇を当てた。
笑は驚きのあまり、目を見開き、ぽかんと口を開けた。
尚也は照れくさそうに笑から目をそらし、笑から手を離した。
「じゃあな。」
そう言って、尚也はヘルメットのシールドを下げ、バイクを走らせた。
笑は状況が飲み込めず、ただ呆然と尚也の後姿を見送っていた。


「笑、最近ナオと一緒にいること多いな。」
いつものように義行と二人きりで夕食を摂っていると、義行が言った。
笑は目をそらした。
なんとなく後ろめたかった。
ついこの間まで、義行の友人である隆のことで頭がいっぱいだったというのに、今は尚也のことで頭がいっぱいだ。
心配性の義行に知られたら、今度は尚也と会うことまで制限されてしまいそうだったからだ。
「え?そうかな?」
「休日は、バイクで迎えに来てるし、帰りも毎日駅まで迎えに行ってくれてるだろ?」
「うん。そうだね。」
笑は不自然な笑みをうかべた。
「まあ、アイツも忙しいし、あんまり迷惑かけるなよ?」
義行の言葉に笑は首をかしげた。
「お兄ちゃん、なおにいのときは何も言わないんだね。」
「だってナオだろ?今更心配なんてしてないよ。」
義行は笑った。
「大体、アイツ、年上が好きだって言ってたし。女に色気を求めるナオが笑に手を出すとは考えられないしな。」
義行が何の気なく言った言葉は、笑の胸を突き刺した。

色気がない。
ついこの間言われたばかりのことだ。
なおにいが自分を女の子としてみてるはずがない。
そんなこと、自分が一番わかっている。
それなのに、どうしてこんなに胸が痛いんだろう。

「笑?どうかしたか?」
義行は怪訝な目で笑の顔を覗き込んだ。
「え?ううん。なんでもない。なんか、ちょっと食欲ないみたい。ごちそうさま。」
笑は引きつり笑いで立ち上がり、食器を片付け、リビングを出て行った。


「ねえねえ。これ、笑に似合いそうじゃない?」
久しぶりに部活が早く終わり、笑は部活の女友達数人と駅近くのショッピングモールでウィンドウショッピングを楽しんでいた。
どこの店もクリスマスの飾りが鮮やかだ。
この季節の買い物はなんだかうきうきしてくる。

「ほんと?あ、かわいい。いいなー。でも今お小遣いないんだよなー。」
「うちの学校バイト禁止だしね。」
「禁止されてなくても部活忙しくてできないじゃん。」
女友達と雑貨屋をおしゃべりしながらのぞいていると、いやなことも忘れられる。
笑は昨日の兄の言葉を考えないようにしていた。


服や髪型を変えても、色気なんて簡単に身につくものじゃない。
そういったのは他でもない尚也だ。
じゃあどうすれば、色気とやらが身につくのか。
笑は隆に失恋してから、ずっと考えていた。


友達と並んで歩いていると、ふと、紳士ものの雑貨の置いてある店の前で、見覚えのある姿を見つけ、笑は立ち止まった。

そこには、女性と並んで品物を見ている尚也がいた。
尚也より年上であろう、きれいな女性だった。
二人は楽しそうに笑いながら何かを話していた。

笑は固まった。
声をかけることもできないほど、二人はお似合いだった。


「笑?どうしたの?」
先を歩いていた友達が振り返ってこちらを見た。
「あ、うん。ごめん。今行く。」
笑は小走りで友達に駆け寄った。
「ちょっと、笑、どうしたの?大丈夫?」
友達が心配そうに笑の顔を覗き込んだ。
「え?」
笑の頬を涙が伝っていた。
「どうしたの?なんかあったの?」
「う、ううん。なんでもないの。目にごみが入っただけ。」
笑は慌てて笑おうとしたが、うまく笑えなかった。
「あ、私、そろそろ帰らないと!あんまり遅いとお兄ちゃんが心配するから!じゃあね!」
そう言って、笑は出口に向かって駆け出した。
友達は何も言わず、呆然と笑を見送った。


恋人・・・なのかな・・・・・。

じゃあ、どうして、毎日駅まで迎えに来てくれたんだろう。
どうして、デートに誘ってくれたんだろう。
どうして、腕を組むんだろう。
どうして、おでこにキスなんてするんだろう。

笑は額に触れた、尚也の暖かい唇の感触を思い出した。

私は、なおにいが好きだったんだ。
お兄ちゃんとしてなんかじゃなくて、ちゃんと、男の人として。
気づいても、もう、今更遅いんだ。
私は、所詮、なおにいにとって妹でしかないんだ。

ぬぐってもぬぐっても、涙はあふれてきた。


「ただいま。」
玄関のドアを開けると、ちょうど、義行が2階から降りてきたところだった。
「あれ?今日は早かったんだな。ナオは一緒じゃなかったのか?」
「う、うん。」
義行の問いに、笑は目をそむけた。
「顔色悪いけど、具合悪いのか?」
義行は心配そうな目で笑を見つめた。
「う、うん。ちょっと風邪引いたかも。早く寝るよ。」
そういって、笑は靴を脱ぎ、義行の横を通り過ぎようとした。
「めずらしいな。具合悪いといつも甘えてくるのに。本当に大丈夫なのか?」
義行はそう言うと、笑の前髪をかきあげ、笑の額に自分の額を当てた。
とっさに、笑は義行から体を離し、義行の手を振り払った。
「子ども扱いしないで!!」
笑は思わず声を荒げた。
「・・・・笑?」
義行は心配そうに、笑を見つめた。
「ご、ごめんなさい・・・。」
笑は、はっとして、目を伏せた。
「ちょっと、疲れてるの。もう寝るね。おやすみなさい。」
笑はそういうと、2階に駆け上がっていった。。

その日の夜、尚也から何度もメールが届いたが、笑は返信しなかった。


次の日。
いつものように部活が終わると、数人の友達と駅までの道を歩いた。
いつものように他愛のない会話。
昨日のことは誰も聞かなかった。
みんなが気を使ってくれていることは痛いほどわかる。
笑はそれを申し訳なく思っていた。

駅について携帯を出し、ついいつもの癖で尚也のアドレスを選択してしまう。
しかし、今の笑は、尚也の顔を見るのはつらかった。
クリアボタンで、アドレスを選択しなおし、久しぶりに義行にメールを送った。

一人になると、泣きたくなる。
電車の窓に映る自分はひどい顔をしていた。
(こんな顔じゃ、なおにいに女と見てもらえるわけないよね。)
笑はうつむくと、自嘲気味に笑った。

改札を出て、一瞬顔を上げ、いつも尚也が立っている場所を見た。
連絡をしていないのだからいるはずはない。
笑はため息をついてうつむいた。

駅を出て、家に向かって歩き出すと、突然、腕をつかまれた。
振り返ると、知らない男だった。
その男は、ニヤニヤといやらしい笑みを見せて言った。
「ずっと寂しそうな顔してたけど、失恋でもしちゃった?俺が慰めてあげるよ?」
男は笑の腕を引っ張る。
「い、いりません!!離してください!!」
笑は必死で腕を引いたが、男はつかんだ腕に力をこめた。
「遠慮するなよ。どうせ寂しいんでしょ?」
「いや!!離して!!」
笑は必死に抵抗するが、男の力は強く、振りほどくことができない。
「いや!!助けて!!誰か!!」
笑は必死で叫んだが誰も関わりたくないといった風で、助けてくれる人などいなかった。
「いやあ!!助けて!!お兄ちゃん!!なおにい!!」
笑が目を瞑って叫んだとき、ふと、男の力が弱まった。
「いてててててててててて!!」
男は叫び、笑の腕を離した。
目を開けると、尚也が男の腕をつかみ、ひねりあげていた。
「おい。お前、誰の許可得て人の女にちょっかい出してんだよ。」
尚也はその男の腕を離すと、その男を思い切り殴りつけた。
その男はアスファルトの上に倒れこみ、慌てて逃げていった。

尚也は振り返って笑を見た。
「こういうことがあるから連絡しろってあれほど言ったんだろ!!」
尚也は声を荒げた。
「どうして・・・・なおにいがここにいるの・・・?」
「ヨシから電話があったんだよ。今日はこっちにメール来てるけど何かあったのかって。」
尚也はため息をついた。
「大体、昨日も連絡よこさないし、メールしても返事もないし、何考えてんだよ!!」
「だって、なおにいは彼女とデートで忙しいでしょ?」
「は?何言ってんだ?彼女って何のことだよ。」
「昨日見たもん!!きれいな人と歩いてるの!!」
そう叫んだとたん、笑は涙があふれてきた。
「別に無理しなくていいよ!なおにいは私が失恋して、お兄ちゃんにも彼女ができたから、同情してこうやって親切にしてくれてるのかもしれないけど、私は一人でも大丈夫だもん!!お兄ちゃんも、なおにいも、いつも私のこと子ども扱いして!!私だって、もう子供じゃないもん!!お兄ちゃんやなおにいに守ってもらわなくても、自分で自分のことくらい守れるもん!!だからもう、ほうっておいてよ!!」
笑はそう叫ぶと走り出した。
「笑!!待てよ!!」
尚也は笑を追いかけた。

尚也は笑の腕をつかんだ。
「離して!!」
笑は尚也の腕を振り払おうとした。
「笑!!いいから聞け!!昨日一緒にいた人はただのバイトの先輩だ!!彼氏のクリスマスプレゼントを選ぶのに付き合ってほしいって頼まれただけなんだよ!!」
「うそ!!お兄ちゃんが言ってたもん!!なおにいは年上の女の人が好きだって!!どうせ私は色気なんてないもん!!私はなおにいの妹以上にはなれないもん!!」
「妹なんかじゃない!!」
尚也は笑を引き寄せると、両手で笑の顔を挟み、目線を笑の高さに合わせた。
「笑。俺は笑のアニキじゃない。けど、笑がこのままでいたいと思うなら、これ以上は進まない。けど、もし、笑が望むなら、俺は笑に、恋人として、キス以上のことをする。」
尚也は、真剣な目で笑の目を見据え、絞り出すような声で言った。
「なおにい・・・・・。」
「同情とか、半端な気持ちじゃない。笑にそんなこと、できるわけないだろ。」
尚也は笑の顔に、顔を近づけた。
「笑。・・・・・キス、していいか?」
尚也の問いに、笑は目を伏せて、小さく頷いた。

笑が目を閉じると、唇に尚也の唇が触れた。
尚也の暖かい唇が、笑を愛おしむように、やさしく触れる。

尚也の舌が、笑の唇に触れた。
笑は驚いて、一瞬、体を離そうと後ろに逃げた。
だが、笑の頬に触れていた尚也の手が、力をこめて笑の頭を抑えた。
「逃がさない。」
尚也の声には、いつもの大人ぶったような余裕はなかった。
「もう、逃がさない。誰にも渡さない。笑はもう、俺のものだ。」
尚也はもう一度笑の唇にキスをした。


「ただいま。」
笑が玄関を開けると、リビングから、義行が顔を出した。
「ああ、お帰り。具合大丈夫か?」
「うん。もう大丈夫。あの・・・ごめんなさい・・・。」
笑はうつむいた。
「いや。俺の方こそごめんな。それより、ナオとは仲直りできたのか?」
「え?」
笑は顔を上げた。
「いや、昨日様子がおかしかったし、今日も、ナオじゃなくて俺に連絡してきたから、喧嘩でもしたのかなと思っただけ。」
「ああ、うん。大したことじゃないから・・・。」
笑は顔を赤らめ、微笑んだ。
「そっか。まあいいや。飯もうすぐできるから、早く着替えて来いよ。」
義行がリビングに戻ろうとすると、笑が義行に声をかけた。
「ねえ、お兄ちゃん。」
「ん?」
笑は振り返った義行の目を見つめ微笑んだ。

「今度、ちゃんと会わせてくれる?お兄ちゃんの、恋人。」


-終わり-

駄文にお付き合いいただきありがとうございました。


私は高校生のカップルが手をつなぐっていうシチュエーションが好きなんですが、尚也は腕を組む方が好きだそうなので、こうなりました。
ちなみに尚也は左利きです。

なんか、尚也の人となりがいまいちわからないので、結構色々端折りました。
ただ、キザなことは間違いない。
でも、キザな中に高校生らしい不器用さが入れられたらいいなーと思っています。
あんまかっこよすぎると高校生らしくないし。
変に手馴れた高校生って気持ち悪いし。

次回は、皆さんお待ちかね(?)、妹がよりによって親友に取られてしまった義行の話です。
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コメント
フギャ~~~!!!
なんか甘酸っぱくて少女漫画って感じだね!
座布団抱えて悶えながら読みましたよ。

それにしてもナオヤン、手出すの早くない?!
いきなりチュ~なんて!
ナオヤンのスケベ!変態!エロオヤジ!

そして完全に油断しきってノーガードな義行が、ちょっと笑えるw
私としては、その後に二人の関係を知って動揺しまくる義行の方が気になるわ~。
[2009/11/06 06:11] URL | オタママ #WCSj23LI [ 編集 ]

>オタママちゃん
読んでくれてありがとう。
個人的にこの二人は少女漫画っぽいお付き合いをさせたかったんだよね。
笑はこの間まで他の人が好きだったし、尚也もそれを気にしてるだろうし。
だから、それなりのきっかけがないと付き合わないだろうねーってショウちゃんと話し合った結果がこんな感じ。
書いてて恥ずかしかった。

だってナオはエロだもん。
キザでエロだもん。
あと、セクハラ魔だって言ってたwwwwww

義行はまさかこの二人がくっつくなんて夢にも思ってないから、完全にノーマークだよ。
だから、この二人がべたべたしてても気づかないww
というか、そういう目では見てない。
ナオが笑を構ってるくらいにしか見えない。
[2009/11/06 07:16] URL | みか #- [ 編集 ]

No title
幼馴染さんがキザー!!!でもかっこいい!!
笑ちゃんが立ち直ってよかったです。新しい恋に進んでよかったです。

こうなると、ヨシくんがどうなるのかがますます楽しみになってきました!
絶対驚きますよね?大事な妹を持っていかれた?それともまさかコイツが?とか・・・・
慌てふためくヨシくんが今から楽しみです(*´∀`*)
[2009/11/06 10:20] URL | サクラサル #- [ 編集 ]

口から砂糖吐きそうだYO!
なんか、またハードルを上げられた気がするよ。
このセルフをこのシチュエーションでいうのか!と
にやにやしながら読んでた。(仕事中に…)

ナオはヨシの前と、
笑の前だけだと態度が全然違うから、その調整は自分でも困る。

自分でも手が早いなぁと思いつつ、
駅に迎えにいく下りのあたりでは既にハラをくくってる。
例の事故は、その前に起きてるので、アウトレットに行ったときにはすでにバイク変わってるね。じゃないと、荷物がサイドバックに積めない。

予防線を張るように、妹離れしろとか、ヨシに言い含めてるよ、こいつは。次はガチンコ勝負かな?
[2009/11/06 10:37] URL | ショウ #CGSys/Bo [ 編集 ]

(*´Д`)<甘酸っぺぇぇぇぇぇw
ちょ、これはじわじわきますね!
わたし、こういう展開が大好物です(好きなものが多すぎです)
”なおにい”の呼び方がいつ変わるのか非常に気になります(笑)

キザでエロいところがいいですね、なおにい。
あああ・・・ユキちゃん、どうするの!?どうなるの!?
すっごい楽しみですよー!

素敵なSSをありがとうございましたwww
[2009/11/06 12:44] URL | あくあ #GeIIq2NY [ 編集 ]

>サクラサルさん
お読みいただきありがとうございます。
ちなみに、尚也のキザな台詞は私が考えたんじゃないですよ?

思った以上に早く立ち直ってしまいました。
いや、立ち直りは早くするつもりではありましたが(そうしないと茜ちゃんと遊べないし)。
それにしても、こんなにあっという間にお付き合いすることになるとは。

義行は慌てると言うより・・・・・・多分キレます・・・・・・。
[2009/11/06 13:40] URL | みか #- [ 編集 ]

>ショウちゃん
読んでくれてありがとう。
全体的に糖度高めにしてやったぜ?
君が考えてくれた台詞を読んだ瞬間、もうこれしか思いつかなかったもんね。
絶対終盤に入れる!と思ったもんね。

「妹離れしろ」ねー。
そうか、その話も突っ込んでみるわ。
そういえば、義行と尚也って幼稚園前からの付き合いってことでいいかな?
お母さん同士も仲良しで、お父さん同士も飲み友達で家族ぐるみのお付き合いで、小さいころは一緒にキャンプとか行ってたりしてたって感じで話を進めていこうと思ってるんだけど。
結婚式知人しかいなさそうだな。
この二人。

ショウちゃんのSS読むのひさしぶりー。
楽しみだなー。
[2009/11/06 13:53] URL | みか #- [ 編集 ]

>あくあさん
お読みいただきありがとうございます。
この二人は少女漫画っぽいお付き合いにしようと思っていたので、非常に糖度が高いです。
書いててはずかしくなるほど・・・・orz

呼び名変えた方がいいですかね?
変えた方がいいかなーって考えてはいるんですけど(多分尚也が「なおにい」って呼ばれるの嫌がるんじゃないかと)義行にばれる前に変えるのはちょっとなーと思ったり。

義行の話は現在作成中ですー。
多分そんなに時間かからずうpります。
クリスマスの話なのにね・・・・。
[2009/11/06 14:00] URL | みか #- [ 編集 ]

No title
なおにい、すごく格好いいですねー!
そんな人が目の前にいたら、笑ちゃんじゃなくても・・・・・。
笑ちゃんも、また、かわいいです!
ひとつ、大人の階段、登ったなって感じでー。
ヨシくん、妹達に負けちゃいかんょー!

素敵なお話、ありがとうございましたv
[2009/11/06 15:20] URL | みぃ #- [ 編集 ]

>みぃさん
お読みいただきありがとうございます。

尚也は笑の前ではキザでかっこつけですが、義行たちの前ではそうでもありません。
普通の高校生です。
そして毒舌ですwwwww
あと、実は何気にお料理上手ですwwwwww
そして、それを本人は隠しています(でも周りはみんな知ってる。あんまり言うと作ってもらえなくなるから言わないだけ)。

次回は義行視点で書きますー。
[2009/11/06 16:34] URL | みか #- [ 編集 ]


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