母は二次元に恋をする
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らいだったりみかだったり

Author:らいだったりみかだったり
ドクターストップかかって現在断酒中。
鎖骨がきれいな眼鏡男子が好き(二次元に限る)。
よく勘違いされるが腐ではない。

好きなゲームはFEシリーズ、英雄伝説シリーズとかなんか色々。
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あくあさん、お誕生日&ブログ1周年おめでとうございます!!
本当はバレンタインに投下しようと思って書いたんですけど、いつも萌えの共有でお世話になっているあくあさんがお誕生日&ブログ1周年とのことで、何かプレゼントSSをと思ったら、全く思いつかないorz
趣味が近い方なので、逆にネタ出し切っちゃってるんですよね・・・。

と、言うわけで、あくあさんのために投下します。

遅くなりましたが、
あくあさん、お誕生日&ブログ1周年おめでとうございます!!




冬の寒さに体の芯まで凍えそうな2月14日。
両手に紙袋と、カバンを持ち、俺はイライラしながら下校した。

学校で女子からもらった大量のチョコレート。
その中に、アイツから渡された物はなかった。

確かに、今日は、必ず女子が周りにいて、アイツが俺のところに来る隙は全くなかったかもしれない。
それでも、去年は、なんとか隙を見つけてアイツはチョコレートを持って来た。
あの時は、他の女子よりちょっと仲がいい程度だったから、チョコレートをもらっても、そんなに意識もしなかった。
多分、もらえなくても気づきもしなかったと思う。
だけど、今年は、正直、期待してなくはなかった。

廊下で、女子たちに囲まれているとき、ちょうど歩いてくるアイツと目が合った。
アイツは俺に同情とも言える表情で、「おつかれさま」と口だけを動かし、そのまま行ってしまった。
その後は、休み時間も、下校時も会うことはなかった。
今日はアイツはバイトの日ではない。
つまり、もう、今日中にアイツに会うことはないのだ。

他の女子からのチョコレートなんて正直どうでもいい。
この後店でもここまでの量とは言わないまでも、それなりに持ってくる女性客がいると思うとうんざりするくらいだ。
欲しくもないチョコレートばかりもらって、欲しい相手からもらえない。
バレンタインなんて考えたやつを心の底から恨みたい気持ちでいっぱいだった。


珊瑚礁のドアを開けると、厨房からじいちゃんの声が聞こえた。
誰かと話しているようだ。
「うん。この間よりずっと上手になってる。これなら瑛のヤツも文句は言わないでしょう。」
「本当ですか?ありがとうございます!」
妙に弾んだその声は、確かにアイツの声だった。

「俺がどうしたって?」
俺が厨房に入ると、じいちゃんとアイツはびっくりした顔をして、こちらを見た。
アイツは、すでに珊瑚礁の制服に着替えていた。
「あっ!」
「ああ、帰ってたのか。」
二人はとっさに何かを隠した。
俺は睨むようにアイツに目線を向けた。
「お前、今日バイト入ってなかったはずだろ。何やってるんだよ。しかもいつもより早いし。」
どうしても責めるような口調になってしまう。
「今日はバレンタインだから、お客さんも多くなるし、来てもらえないか頼んでおいたんだよ。」
アイツに聞いたのに、じいちゃんが答えた。
それもまた面白くなかった。
「う、うん。そうなの。」
じいちゃんが態度を変えなくても、コイツがこの態度じゃ、何か隠していることは丸わかりだ。

ふと、目を落とすと、小さな包みがいくつもあった。
俺はそれを指差し、「これどうするんだ?」と聞いた。
「ああ、男性のお客様がいらしたら、お嬢さんにお渡ししてもらうんだよ。最近、お嬢さんが来てくれたおかげで男性のお客様も増えたからね。」
じいちゃんはアイツを見て言った。
アイツは顔を赤くして、首を横に振った。
「違いますよ!マスターのコーヒーが美味しいからですよ!」
アイツが言うと、じいちゃんは笑った。

俺はこれ以上ないくらいイライラしていた。
なんでよく知りもしない男性客にコイツがチョコレートを渡すんだ。
「そんなの。俺が渡せばいいだろ。」
ブスッとして俺が言うと、じいちゃんは笑った。
「お前が渡したんじゃお客様は喜ばないだろ。なんだ、お嬢さんが他の男にチョコレートを渡すのがそんなに嫌なのか。」
「ちっ、ちがっ!!別にそんなんじゃない!!」
「全く、誰に似たんだか。お前は素直じゃないな。」
じいちゃんはますます笑った。
「着替えてくる!」
俺は逃げるように厨房を出て行った。


確かに、今日は客が多かった。
アイツがいなかったら、店が回しきれなかったかもしれない。
毎年のことだが、ほとんどが常連の女性客で、俺にチョコレートを持ってきてくれる。
が、じいちゃんの目論見どおり、今年はどういうわけか、男性客もそれなりに多かった。

「本日は、男性のお客様にチョコレートをサービスさせていただいております。」
アイツは笑顔で男性客一人一人に、丁寧に手渡していた。
男性客はアイツから、チョコレートを手渡され、ニヤニヤと鼻の下を伸ばしていた。
わざとらしくアイツの手を触る客さえいた。

勝手にうちの店員に触るな。
ソイツに触っていいのは俺だけだ。

その言葉を飲み込み、俺は女性客に愛想笑いを振り撒いた。
それでも、アイツが男性客にチョコレートを渡すたびに笑いが引きつっていた。
そんな俺の気持ちを察してか、じいちゃんはカウンターからニヤニヤと俺を見ていた。


ようやく最後の客が帰り、珊瑚礁は閉店した。
俺は気力を使い果たし、ぐったりしていた。

掃除や後片付けが終わると、じいちゃんはアイツの肩をぽんと叩いた。
「お嬢さん。今日はありがとう。じゃあ、がんばってね。」
じいちゃんはアイツにそう言って裏口から出て行った。
「はい!ありがとうございます!お疲れ様でした!」
あれだけこんでいたにも関わらず、アイツは明るい声でじいちゃんに言った。

仕事が終わったのに、今から何をがんばるつもりなんだ。
俺は完全にやさぐれて、カウンターに突っ伏していた。

じいちゃんが帰ってしまい、アイツと二人きりになった。
動く気にもなれない俺に、アイツが声をかけた。
「ねえ、佐伯君。」
「なに。」
俺は、アイツの方を向く気にもなれず、投げやりに答えた。
「何怒ってるの?」
「怒ってない。」
「怒ってるじゃない。」
「うるさい。怒ってない。」
背中でアイツのため息が聞こえる。

音でアイツが俺の隣に座ったのがわかった。
それでも俺はアイツの方を向かなかった。
すると、アイツは俺の頭をなでた。

俺は髪型にこだわりがある。
だから、あまり頭を触られるのは好きじゃない。
なのに、アイツの指が俺の頭に触れるのがひどく気持ちよく感じた。
「なんだよ。」
女に頭をなでてもらうなんてかっこ悪くて、俺は突っぱねるような口調で言った。
「疲れてるんだろうと思って。」
アイツは俺の態度を気にする様子もなく言った。

誰のおかげで疲れてると思っているんだ。

そう思ったが、振り払うのも面倒で、俺はされるがままになっていた。
アイツは俺の頭をなでるのをやめない。
もういい時間だ。
あまり遅い時間までここにいるわけにいかないだろう。
「もういいから帰れよ。」
俺は突っ伏したまま言った。
「じゃあ、こっち向いてよ。」
「なんでだよ。」
「いいから!」
俺はしぶしぶ重い体を起こした。
すると、アイツは俺の前に包みを差し出した。


それは、俺が今日一日イライラしていた原因だった。


「学校でもお客さんにもいっぱいもらってたみたいだし、今更私のなんていらないかもしれないけど・・・。」
アイツは伏目がちに言った。
「別に、いらないわけじゃない。」
俺は相変わらず不機嫌な顔でその包みをを受け取った。
アイツはため息混じりに苦笑した。

包みを開けると、きれいにデコレーションされたチョコレートが並んでいた。
「手作りだ。」
俺はつい口元が緩んでしまった。
そんな俺を見て、アイツは少しほっとしたような顔をした。
「ちょっとがんばっちゃった。」
「ちょっとって、ずいぶん凝ってるぞ。」
「まあね。佐伯君の腕前には適わないかもしれないけど。」
アイツははにかんだ笑顔を見せた。
「バカ。これ、一緒に食べよう。コーヒー淹れてきてやる。」
俺は立ち上がり、カウンターに入った。
さっきまで、顔を上げる元気さえなかったのに、不思議と気力が湧いてきた。
「いいよ。疲れてるんでしょ。」
「疲れていても、コーヒーくらい淹れられる。」
俺はチョコレートに合いそうな豆を選んだ。


熱いコーヒーをカウンターに置き、俺は席に着いた。
「ありがとう。いただきます。」
アイツは俺の淹れたコーヒーをすすった。

俺は、アイツからもらったチョコレートをつまんだ。
チョコレートを口に入れようとすると、アイツがコーヒーを持ったまま不安そうな顔で俺をまじまじと見つめていた。
「なんだよ。」
「ううん、なんでもない・・・。」
アイツは目をそらす。
俺はニヤリと笑った。
俺に何か言われるんじゃないかと不安なのだろう。

俺はそんなアイツを横目で見ながら、チョコレートを口に入れた。
口の中にチョコレートの甘さが広がる。
「・・・・おいしい。」
酷評をつけてやろうと思っていたのに、思わず口から出てしまった。
「ほんと?」
アイツはうれしそうな、ほっとしたような顔をしてコーヒーカップを置いた。

おいしい、というか、俺好みの味だった。
ふと、今日、帰ってきたときのアイツとじいちゃんの会話を思い出した。

「じいさんだな・・・。」
俺が呟くと、「ばれた?」とアイツは上目遣いで笑った。
「実はここ数日。マスターに私が作ったチョコレートを食べてもらって、アドバイスもらってたの。」
「だからなんかこそこそしてたんだな。」
俺はコーヒーを口に含んだ。
「うん。それで、お礼になにかできることありますかって聞いたら、じゃあ、今日バイトに入ってもらえないかって言われて、それなら、男性のお客様にチョコレートサービスしませんかって提案してみたの。」
俺はむせてしまい、げほげほとせきをした。
「お前が提案したのかよ。」
アイツはニコニコしていた。
「うん。みんな喜んでくれたし、やってよかったよ。」

俺は口を尖らせた。
「別にそんなことしなくたってよかっただろ。ニヤニヤ鼻の下伸ばしてるやつばっかりだったし。」
「普通サービスされて無愛想にする人なんていないでしょ。佐伯君みたいに屈折してたらどうかわからないけど。」
「なんか手とか触られてたし。気分悪くなかったのかよ。」
「手?渡すときにちょっと触っただけでしょ?そういうの被害妄想って言うんだよ。大体、あれくらいだったらお会計でお釣り渡すときしょっちゅう触ってるよ。」
俺はまたイライラしてきた。
「お前、今度から男性客のときレジ立つな。」
「なにそれ。それじゃ私、いる意味ないじゃない。」
アイツは口を尖らせた。
「うるさい。お前に触っていいのは俺だけなんだ。」
俺はコーヒーカップの縁をなぞるアイツの手を取った。
「ヤキモチ妬きなんだから・・・。」
アイツはボソッと呟いた。
「なんか言ったか。」
「なんでもありません。」
アイツはため息をついた後、手をひっくり返し、俺の手を握った。

俺はもう一つチョコレートを口に入れた。
アイツはそれを見つめていた。
「お前は食べないの?」
「え?だって、それは佐伯君にあげたものだから。」
「じゃあ、ほら。」
俺はチョコレートを一つつまんで、アイツの口の前に持っていった。
アイツは目を見張って俺の顔を見た。
「え?」
「ほら。早く口開けろよ。」
アイツの顔がみるみる赤くなった。
アイツは首を振った。
「い、いいよ!佐伯君食べてよ!」
「いいから。やるって言ってるんだから口開けろよ。」
「で、でも・・・。」
アイツはうろたえた様子で俺から目をそらした。
「ほら、早くしろ。」
「う、うん」
アイツは口を開けた。
その顔を見て俺は噴出した。
「鳥の雛みたいだな。」
それに対してアイツは文句を言おうとしたみたいだが、俺が口の中にチョコレートを入れたため、慌てて口を閉じた。

その瞬間、アイツの唇が俺の指に触れた。
今度は俺の顔が熱くなってきた。

その手を見ると、アイツの唇が触れた指には溶けたチョコレートがついていた。
俺は、それを口に入れるのをためらった。
このままにしておくわけにもいかないが、アイツの唇が触れた指を、何も考えずに口に入れることもまたできなかった。

「どうかした?」
自分の指を見つめたまま固まっている俺の顔を、アイツは怪訝そうに覗き込んだ。
「あ、いや。なんでも。」
俺はアイツから顔をそらし、チョコレートのついた指先を口に含んだ。

指についたチョコレートはさっきより甘く感じた。


-おわり-

駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

いつも思うんですが、コーヒーが美味しいお店って女性客少ないですよね。
女性客が多いコーヒー専門店ってあんまり見たことない。
紅茶が美味しいお店は女性客が多いけど。
だから、かわいいウェイトレスがいれば、珊瑚礁って男性客の方が増えるんじゃないかなぁと思ってこんな話を書いてみました。


「鳥の雛みたい」は、夫にあーんを強要した際、リアルで言われたセリフです。
言われた瞬間、これは使える、と思いました。
ちなみに、先日エリカさんにお渡しした、赤城のSSの「オレンジと藍は反対色」云々の部分も夫が言ってたことを思い切りぱくりました。
あの人はなかなかSSに使えそうなセリフを吐いてくれます。

しかも、SS書くに当たっての実験にまで使っちゃってるし。
本当にいつもありがとう。
こんなこと絶対言えないけど。


あくあさんへプレゼントSSは日を改めてちゃんと書きたいので、なんかリクエストあったら教えてください。
子供たちの夏休みが終わったら、全力で書きます。
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テーマ:乙女ゲー - ジャンル:ゲーム


コメント
(*´ω`)<・・・・・
みかさん、午後から仕事になりません。
先ほど携帯で読ませて頂きました。
萌えすぎると言葉が丁寧になる癖があります。
逆に冷静になれるという・・・(笑)

もうね、どの辺から萌えたかとか言われると困る。
全部萌えたからwwwww
Shit!ここが会社じゃなきゃ床ピッカピカなのに・・・!!

以下、読んでるときの感想。

間接ー!間接萌えー!
何この甘酸っぺぇの!!
きゅん死にしそうwwwww ぐはぁぁぁ!ぐはぁぁぁ!
ふぁfじゃそがいglsdjがおいkgじゃおし!!!!!



わたしなんぞの為に素晴らしいSSを投下して下さって、ホントにありがとう。
もうね、なんつうの?ご馳走様?
違うな・・・お腹いっぱい、ありがとうwww
[2009/08/17 13:21] URL | あくあ #GeIIq2NY [ 編集 ]

>あくあさん
お読みいただきありがとうございます。

間接は、志波の時書けなかったので、佐伯では書こうと思ってたんですよ。
でも、志波は間接なしでもあんなにねちっこかったのに、佐伯は間接ありでもこんなにあっさりした仕上がりになりました(笑)
なんで同じような流れの話を書いたのに、こんなに違うんだろう。
やっぱり志波補正はすごいと思いました。

なんかリクエストあったら教えてください。
全力で書きますんで。
[2009/08/17 15:56] URL | みか #- [ 編集 ]

え?
この二人付き合ってないの?

なんと・・・・・もう。
腕をあげよった・・・!!萌えました萌えました!
じっちゃんGJ!
デイジーがテルの頭を撫でる下りに激萌えしました!
嫉妬とか!レジ立つなとか!!
テルーーー!!

みかさんが素敵な「あ~ん」を描いて下さったので
自分は燃え尽きた感が(笑)
漫画没りたくなるくらいの完成度でした!!

毎度毎度ありがとうございましたー!
あ!今晩メールしますねーーー(*'ε`*)チゥ
[2009/08/17 18:36] URL | エリカ #- [ 編集 ]

>エリカさん
お読みいただきありがとうございます。

ええ、これでも付き合っておりませんよ?
こいつらは(笑)

私は何気にじーさんが好きなので、珊瑚礁が絡む話にはできる限りじーさんを組み込みます。
やっぱり、珊瑚礁はこの三人でやっているお店なので。
男性客にナンパされてやんわり断るデイジーと、それを睨みつける佐伯と、そんな佐伯を笑ってみているじーさんの話とか書きたいなとか思ったり。


いやいやいやいや。
漫画楽しみにしてますよ!!
エリカさんの描かれる佐伯が大好きなので。
オリジナルより好きかも・・・。
[2009/08/17 20:13] URL | みか #- [ 編集 ]


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